4月9日、イギリスのエリザベス女王の夫であるフィリップ殿下が亡くなられました。
99歳でした。
17日には葬儀が行われ、イギリス王室とイギリス国内は深い悲しみに包まれました。
しかしそれは、イギリス国内にとどまらず、世界はもちろんですがイギリス連邦に加盟する国にとって大きな衝撃だったことでしょう。
ここでみなさん、イギリス連邦って知っていますか?
聞いたことはあるかもしれないけど、いざどこの国が該当しているかを把握している人は少ないのでは?
イギリス連邦、Commonwealth of nationsは、イギリスの旧領土54カ国で成り立つ政治連合です。
54カ国!予想外に多いですよね。
有名な国で、インド、オーストラリア、ニュージーランドなんかが加盟しています。
もともと植民地であった各国が独立し自治を任されるようになったことで、
実際に統治するというよりは、シンボルとしてのエリザベス女王という形です。
シンボルってことは、日本の皇室と同じこと??と思いがちですが、
そこは元植民地、独立したとはいえ他国のトップがいまだにトップオブザトップとして存在していることを良しとしない面もあります。
エリザベス女王が実際に細かな政治介入をすることはないですが、各国の政治や代表を務める人々は複雑な境地だといいます。
先日知り合った某国の大使館の方は、確かに彼女はとても賢くてチャーミングなすごい女性だけど、正直イギリス連邦から脱したい。だからこそのやりにくさがある。と言っていました。
たしかに、自国のことを語ったり、何かを変えようとするときに、他国のことを先に語り考えなければならないのはなかなかに重く複雑なことかもしれません。
(実際のところどのくらいのいい影響と悪い影響があるのか、機会があればもっともっと色々な人の話をきいてみたいなと思います。)
そしてそして、
何を隠そう我らがカナダも、イギリス連邦のひとつです!
その証拠に、カナダドルのデザインは紙幣もコインもエリザベス女王!
文化や歴史にもイギリスが色濃く残っていて、お祭りごとなんかではバグパイプを必ず聞きますし、おなじみのチェックのスカートを身につけている方も見かけます。
もちろん、イギリス国旗もいたるところで見かけます。
もともとイギリスとフランスがカナダを植民地にしようとしていたのですが、 結果的にイギリスが勝利し 1763 年のパリ条約によって、正式にイギリス領になりました。
(その名残として現在でもカナダ東部ではフランス語が主流。カナダ全土での公用語も英語とフランス語 です。)
その後 1867 年 7 月 1 日に自治が認められ、植民地カナダからカナダ連邦へ。 これがあのカナダ・デーの始まりです!
立憲君主制のカナダですが、女王の代理であるカナダ総督も現在はカナダ人が務めているなど形式的なも のにすぎない、といったところです。
カナダの公用語は英語とフランス語、お隣はアメリカ、でも君主はエリザベス女王。
多様な文化の行きかう国ですね!
カナダに行かれた際は、カナダの中のイギリス、エリザベス女王探しをしてみても面白いかもしれませんね!
Julie